奥行きのあるスパイスとは?
日本で販売されている一般的なミックススパイスの塩分量はどれくらいか知っていますか?
家にあるスパイスの食品表示を試しに見てみてください。原材料の欄は含有率が高いものから順番に表示されています。
ということは?
奥行きには意味がある。
以前、BBQ&Co代表の成田が、「大蔵海岸ZAZAZAで、テントエリアと海辺との間に3階建ての建物が建っているのは、シースルーの建物の存在によって視界に幾層ものレイヤーを生み出し景色に奥行きを感じてもらいたいから」と話していました。
一見、目の前に海だけが広がっている方が迫力を感じます。でも、「ジャーン、海です! 以上!」という潔さというか出オチ感が大きくて、「その先を見たい」「より知りたい」という人間の本能的な欲求は満たしにくいのではないでしょうか?
何段階もの区切りがあることで、人は空間を把握し遠近を感じられます。
だからこそ、風景の中にレイヤーを重ねていくような配置にしている、といった話でした。
そしてその流れで、「奥行き」の感じ方はスパイスでも同じことが言えるとも話していました。
実は、BBQ&Coのオリジナルスパイス「DR. BBQ#」シリーズでは、「奥行き」や「レイヤー」は重要なコンセプトなんです。
BBQ&Coオリジナルのスパイスとは。
BBQ&Coではオリジナルスパイス「DR. BBQ#」を開発しています。
BBQ&Co Shopping 「DR.BBQ#」
一風変わったネーミングとパッケージデザインが目を引きますが、BBQに全力投球なBBQ&Coのスタッフがスパイスについて真面目に考え抜いて生み出したプロダクトなんです。
というのも、この「DR.BBQ#」は塩分をかなり控えめにしています。
健康志向?
いやいや、そうじゃなくて(そういう利点もありますけど!)、塩は味の決め手になるインパクトが強い調味料なだけに、塩分によってスパイスで遊ぶ余白が埋もれてしまわないように気をつけて配合しているというワケなんです。
主役はあくまでスパイス。
日本で販売されている多くの「ミックススパイス」には塩がどれくらい入っていると思いますか?
商品全体の20%? 30%??
でもスパイス1瓶で味付けまでできちゃうってことは??
なんと、日本で販売されているスパイスのほとんどは塩分が60〜70%を占めています。いわばスパイスというよりも「フレーバー付きの塩」なんです。でも、そんなに塩が多くてスパイスを楽しめる余地はあるんでしょうか?
というのも、塩味には超えてはいけない量があります。良い塩梅という言葉があるように、多すぎた場合に引き返して味を調えるのが難しいのが塩味なんです。また、市販のうす塩味のポテトチップスはとてもおいしいです。でも「塩味! ドーン! 以上!」という1幕限りの派手なショーのようです。
私たちの心臓や脳の神経細胞などは、塩(ナトリウム)が生み出す電気エネルギーによって活動しているため、人は本能的に塩味を欲してしまいますが、立体的な味わいや余韻にはつながりません。
スパイスの主役はあくまでスパイス。
そこで「DR. BBQ#」では塩分を全体の20〜30%に抑え、スパイス本来の味わいが失われないようにしています。
スパイスだって旅をする。
塩に大切なのは適量、スパイスは複合的な味わいが特徴です。
つまり「レイヤー」、奥行きを生み出すことができます。
スパイス料理は、食べる前にも香りを楽しめて食べた瞬間や噛みしめている間それぞれに異なる味や刺激がやってきます。食べている最中にも鼻腔に香りが立ち込め、飲み込んだあとにも余韻が残ります。
まるで「味が旅をしている」よう。その流れを楽しみながら、私たちはスパイス料理を「おいしい」と感じているように思います。
スパイスは予測不能なもの。
幾層ものレイヤーを作り出せるスパイス料理。
その多彩さを楽しんでもらいたい! と追求した結果、なんと7種類ものブレンデッドスパイスを作ってしまいました。
牛肉とスパイス、豚肉とスパイス、鶏肉とスパイス、魚介や野菜とスパイス。あらかじめ食材にすりこんで焼いてもいいし、焼き上がったところに振りかけるのもいいし、BBQ以外でも日常使いやポテトチップスに振りかけるだけでもグッと「食べること」が楽しくなります。
さらに、どんなアルコールを合わせようかと考え始めると、美味しさのバリエーションはさらに広がります。スパイス料理の合間にワインを一口飲むと、味が変化することもありますよね。
ときに予測不能、まさにスパイスはジャーニー。
味が体内を旅して「おいしい」を実感でき、未知の感動に出会い、たまに失敗することもありますがそれもご愛嬌です。
「食べる」をもっと楽しくする。
人間に本能的に備わっている「もっと遠くに行きたい」「もっと速く移動したい」という欲求。
人はリスクや手間を顧みず、遠くに旅をしたり宇宙を目指したりしてきました。一見無謀とも思える移動の中で、未知との出会いや既成概念が逆転する体験をしてきました。「危険だから家にいよう」という判断は合理的ではあるかもしれないけれど、そこでは得られない体験があると気づいているからこそ、移動に対する欲求は尊重されているのでしょう。
「この味はどう変化していくんだろう?」というのも同じ。
「食べられたら何でも同じでしょ?」「いつもの味付けが安心」ではなく、もっと先の風景を見てみたい人に応えるのがスパイスだと思います。
ひと味変わったネーミングのスパイス「DR. BBQ#」、ぜひ一度試してみてくださいね!
スパイスの秘密についてこちらの記事でも紹介しています!
■オリジナルスパイスの秘密。