西海岸の遊びゴコロ、 SURF&TURFをたしなむ。
「SURF&TURF(サーフ&ターフ)」という言葉を聞いたことがありますか?
海の恵みと大地の恵みという別ジャンルの食材を、1枚の皿に盛り合わせて一緒に楽しんじゃおうという、アメリカらしいダイナミックな料理です。
この「サーフ&ターフ」というキーワード。ただ韻を踏んだ言葉遊びではなく、アメリカ西海岸で自分らしさを謳歌するあり方を体現しているものなんです。
BBQ&Coでは「サーフ&ターフ」の背景にある西海岸ならではのカルチャーまでを含めて、みなさんにお届けしたいと思っています。
サーフ&ターフとは「海の幸」×「大地の恵み」
海や波を意味する「SURF(サーフ)」と、大地や芝を意味する「TURF(ターフ)」。
転じて、海の恵みであるシーフードと大地の恵みである肉を組み合わせた料理スタイルを「サーフ&ターフ」と呼ばれたりもします。
「ロブスターのグリルとステーキ」、「ガーリックシュリンプとポークソティ」などのように、1枚のお皿にシーフードと肉の両方を盛り付ける、いかにも北米らしい豪快目メニューです。
昨年の冬、BBQ&Coでは豪快な「サーフ&ターフ」をメニュー展開しました。
大蔵海岸のZAZAZAでは、地元明石や赤穂市坂越産の牡蠣のグリルと、厚切り牛ステーキのサーフ&ターフが大好評。
そりゃうまいにきまってるわ!
そして堺の原池公園のmatoiでも、大阪ベイエリアの森とリルのBBQフィールドでも、魚介と肉の両方を楽しめるダイナミックな発想のメニューを展開し、ご好評いただけました。
そもそもSURF&TURFって何ですか?
BBQ&Co代表の成田に訊いてみました。
「サーフ&ターフは食事に限った話ではないんです。アメリカ西海岸で自分らしさを謳歌する人々の”生きざま”を体現する言葉ともいえます」
生きざま?
「海ではサーフィン、丘ではゴルフという、『まったく違うアクティビティのどっちも楽しんじゃう』という西海岸ならではのスタンスだと思います」
サーフィンは海が相手。良い波が来る日もあれば、荒れて危険な日もあります。自然に飛び込んでいくがゆえに予期せぬことも起こるし理屈だって通じない、臨機応変さや感性が重視されるスポーツです。
一方でゴルフは、整備された芝生の上で細かなルールのもとで楽しむ紳士淑女のスポーツ。
どちらも楽しめる器があり、その日の天気や状況に応じて、
「朝は良い波があるから今日は海に出よう」
「今日はゴルフにしておくか」
と自分を合わせていける余裕こそがサーフ&ターフの面白みだと成田は語ります。
「サッカーとラグビーにも同じような解釈ができそうです。どちらもイングランド地方発祥のスポーツなのに、サッカーは『野蛮人の紳士なスポーツ』、ラグビーは『紳士の野蛮なスポーツ』なんて称さるじゃないですか。矛盾を抱え込んでいるからこその表現じゃないかと思うんです」
つまり、サーフ&ターフは、矛盾を抱え込んだ大人がたしなむ粋のようなものを表現しているカルチャーであり、そのカルチャーが食に転用されているということなんですね。
そう、もうおわかりでしょうか?
BBQ&Coが提案しているサーフ&ターフも、「海と山との両方を載せちゃいました〜!」みたいな単純な話ではないんです。
モチベーションを追求するアメリカの食文化。
「食は栄養を摂取するための行為ではなくコミュニケーションだ」というのは、私たちBBQ&Coがいつも唱えていることです。
サーフ&ターフとは、海の恵みと大地の恵みを盛り付けた料理にその呼び名を与えて、粋なもののメタファーとして楽しむ。そんな、西海岸に暮らす大人たちの余裕ある遊び心が、西海岸を中心としてカルチャーとして成熟したという見方ができます。
「アメリカの食文化は豪快で大味で、和食のような繊細さはあまり感じられないですが、食の背景や食に対するモチベーションに非常に凝っていて面白いなと思います」
食に対するモチベーションに凝っている?
どういうことでしょう?
「日本の和食では、色やあしらいのような目に見える美を追求しますよね。一方、アメリカの食は目には見えない『背景』の作り込みにこだわっているんです。サーフ&ターフについては、昔にアメリカ人の知人と話している中で知ったんですが、食にまつわる動機やアプローチの深さに感心しました。
つまり、肉と魚介の豪快な食べ合わせを面白がって終わりではなく、食を通じて「サーフ&ターフを楽しんでいる自分とは」という自己のあり方に向き合っているんです」
深い……!
サーフ&ターフは粋なもの?
サーフ&ターフが自己のあり方に通じていくものだとすると、
「どこで」
「どんなときに」
「誰と」
「合わせるドリンクやサブメニューは何がいいか」
など、自分が心地よくて、自分らしいスタイルを考えることも一緒に付いてくる気がします。
そうなると「どうするのが粋(いき)か」という考え方ともつながります。
「ちょっと待って。今『粋』という言い方をしましたが、このサーフ&ターフの食文化が、日本の『粋』というあり方と合致するかは微妙ですけどね。というのも、前にも説明したことがあるかもしれないですが、『保身』の真逆こそが粋の真髄だから。
粋についてわかりやすく説明すると、例えば、江戸時代の遊郭で初対面の女性から『あたしと心中して』と言われた時に『いいぜ』と瞬時に返せる奴のことを粋と言う、なんて言われたりします。家庭や財産や地位がある身でありながら、見ず知らずの人からのコールに対して損得計算なしのレスポンスが出た時に、「この人は粋だ」という評価になるらしいです。
そういう粋と、サーフ&ターフのあり方がまったく同じかというと、僕はうまく表現できずにいるところがあります」
日本人とアメリカ人では文化とその歴史的背景が異なります。
そのため、英語に対応する日本語が意味的に合っているかということは常に考えてしまいます。
それこそ、”Culture(カルチャー)”と「文化」、”Public/Private”と「公私」など、英語と日本語では同じとは感じられないものもあります。という話は、成田が社内でもよく話していますし、このSTOTYでも何度か取り上げてきました。
日本人的な感覚である「粋」にぴったり当てはまるかどうかはさておき、サーフ&ターフのあり方は、日本でバーベキューを楽しむ私たちにも「いいな」と感じさせるところがあります。
バーベキューを通じて西海岸カルチャーを体験!
良い波が来たらサーフィンを楽しみ、波が無い日には友人たちとゴルフを楽しめばいい。サーフ&ターフのそんな柔軟なスタイルには憧れを感じます。
競技会に出て優勝して名誉や賞金を手に入れるといったような、手段としてのスポーツではなく、損得計算なく、サーフィンやゴルフそのものを目的として、純粋に楽しんでいるシンプルさ。必要に応じて行動を起こすのではなく、自分の楽しみとして追求するという、サーフ&ターフ本来のあり方。
バーベキューを通じて、自分のプレジャーを追求できる機会を。
私たちBBQ&Coでは、サーフ&ターフというメニュー展開を通じて、そんなことを(実は)考えています。
大蔵海岸ZAZAZAや、神戸市北区のKOBE WEST、堺の原池公園matoiなど、BBQ&Coのバーベキュー場は、海や山や公園と融合する自然豊かなロケーションにあります。そして、地元の生産者の方々とコネクトして、地元食材を紹介し、地産地消を積極的に展開してもいます。
きっと今までにない出会いや発見があるのではないかと思います。
7/1から第2弾である「ロブスター×塊肉」の販売を行います。
是非こちらもチェックしてみて下さい。